今どきのワカモノは的な
昨日、こんな調査がニュースに上がっていました。
週に3日以上働いている18~29歳の男女3,000名を対象として、30~49歳の男女2,400名のデータと比較することで、若者の現在の働き方、働く目的、働くことに対する意識などを明らかにする調査のようです。
ニュースになっていたのは、その中で見出しになっているものがこれ。
●働いている18~29歳の若者の4割が「働くのは当たり前」だと思っているが、「できれば働きたくない」と思っている若者も3割。
●若者の4割は安定した会社で働きたいと思っているが、1つの会社でずっと働いていたいという割合は2割弱にとどまる。
で、この見出しにある項目は調査の目的である、30~49歳のデータと比較した数字、コメントがない・・・。
”最近のワカモノは・・・”的に誘導したいのかなあ。と思ってしまうのです。
「働くのは当たり前」だと思っている割合が4割って低いと思えないし、30歳以上もそんなもんじゃないの?「できれば働きたくない」なんて、30歳以上の方が高いような気がするし。報告書は↓ですが、この項目、そもそも30~49歳には聞いていない?それとも30歳以上の方が「できれば働きたくない」がやっぱり多かった?
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2015090-0813.pdf
こういうことに影響受けて、「最近のワカモノは・・・」と言う人、いるんだよね。そんなことを企業の人事が言ってたらOUTだと思うんだけど、結構いたりする。新卒採用やっている人がそんなこと言ってたら、一人ひとりをきちんと見ることができなくなりますよ。個人をみる前に、「最近のワカモノ」というフィルターを通してみてしまうから。
管理職研修やっていても、そんな人います。「昔の新人はもっとガッツがあったけど、最近の新人は草食系だよね」とか言ってる人。実はそのような会社の多くは、旧態依然とした社風、あるいは昔は人気企業(業界)だったけど、実は今は人気が無くなっている企業のことが多いのです。採用競争力が落ちてるから、昔のようなガッツのある新人がとれなくなっているか、人事がチャレンジしなくなっているか、そのどちらか。
新人全体は変わってないけど、入社する層が変わっていることに気付かない。そんな時、「今どきのワカモノは」って、便利な言葉ですからね。